〇〇デザイナー

designer's designer

デザイナーという言葉はとても幅が広く、クリエイティブに関わる仕事は商品やサービスのその先を考え設計するので全員がデザイナーと呼ぶことができると個人的には思いますが、ここではあくまで自分の手を動かして最終アウトプットを形にするスキルを持っているという意味の、職業としてのデザイナーを指します。身近なグラフィックに関わるDTPとwebのデザイナーについてツールやその内容について考えてみます。

DTPデザイナーは絶滅危惧種!?

私はサイトタイトルにも使っている通り「DTPデザイナー」を肩書きにしてます。DTPエキスパートという資格を取っているということもありますが、主に紙媒体の仕事で制作をしてきたことに由来しています。Yahooニュースである記事を読んでいたらDTPという言葉の後ろに(注)と記載されていました。「Desktop Publishingの略でPC上で印刷物を制作すること」といった内容で注釈がなされていました。確かに、最近はDTPという言葉自体をあまり聞かなくなったなぁと感じます。実際私自身は現在勤務している会社ではDTPだけでなく、映像やwebの作業も行っており、紙媒体自体はこの先確実に少なくなっていくことは何年も前から言われているとおり、ちゃんと感じていますが、パッケージや梱包材のデザイン、本の組み上げなどは無くならないでしょう。

DTPデザイナーの主な仕事内容は以下のようなものです

  1. レイアウトデザイン: パンフレット、フライヤー、ポスター、カタログなどの印刷物や、ウェブページのデザインなど、情報をわかりやすく魅力的なレイアウトに組み立てる
  2. 文字組みとタイポグラフィ: テキストの配置やフォントの選択、文字のサイズや行間、文字間隔などを工夫
  3. イメージ編集: 写真やイラストの編集、色補正、トリミング、合成などを行い、視覚的なコンテンツを高品質なものに仕上げる
  4. カラーマネジメント: 色の調整と管理を行い、正確なカラーレンダリングを保証
  5. プリプレス作業: 印刷物を印刷する前の最終チェックを行い、データの品質や印刷の準備

DTPデザイナーは、Adobe InDesign、Adobe Illustrator、Adobe Photoshopなどのデスクトップパブリッシングソフトウェアを熟知していることが一般的です。レイアウトデザインには昔からある、EDICOLOR、QuarkXPressを使用することもあります。また、印刷プロセスやデジタルメディアに関する知識も重要であり、プリプレスの知識やファイルフォーマットについても理解している必要があります。広告代理店、出版社、印刷会社、企業の広報部門、デザインスタジオなどで、クライアントの要件に合った魅力的な印刷物やデジタルコンテンツを提供する役割を果たします。工場などとの連携が取れるだけの知識が必要な上、失敗が許されないので入稿後のプレッシャーもあります。

webデザイナーを目指すべきか

Webデザイナーの主な仕事には以下のようなことが含まれます

  1. UIデザイン: ウェブサイトやアプリケーションの外観をデザインします。色彩、レイアウト、アイコン、ボタンなどの要素を選定し、配置
  2. UXデザイン: ユーザーがサイトやアプリを使いやすく、効果的に情報を取得できるようなデザインを考えます。
  3. コーディング: 一部のWebデザイナーはHTML、CSS、JavaScriptなどの基本的なコーディングも行い、SEと連携してデザインを実装
  4. コンセプトデザイン: デザインツール(例: Adobe XD、Figma、Sketchなど)を使用して、デザインのコンセプトやプロトタイプを作成
  5. 最新のデザインをキャッチアップ: ウェブデザインの分野は常に進化しており、新しいトレンドやテクニックについて学びながら、デザインをアップデート
  6. グラフィックデザイン: グラフィック素材、ロゴ、バナーなど、ウェブ上で使用されるイメージをデザイン

デザインのスキルやコーディングの知識、クリエイティブな発想が必要な上、Webデザイナーは、その時に正解とされる、使いやすいwebデザインを作り出すために常にトレンドを追うことが重要です。目に見えるレイアウトデザインはAdobeソフトに慣れていたら大体できそうなので、webデザイナーを目指す上で一番のネックはコーディングの部分でしょうか。DTPでもそうですが目に見えない部分の設計の説明ができるのが、プロフェッショナルとして働けるかどうかになるのではないかと感じます。

基本はPhotoshop、Illustrator

仕事として「デザイナー」の肩書きを持つ多くの方は異なる分野のスキルを組み合わせて活動していると思います。例えば、グラフィックデザイナーがウェブデザインやUI/UXデザインを手がけたり、コーディングも手がけるエンジニア寄りのデザイナーだったり、物が書けるライター寄りのデザイナーだったり。他にも動画編集をしたり、画像レタッチをrawデータから扱うデザイナーもいるかと思います。DTPデザインもwebデザインも必ず基本スキルとしてPhotoshop、Illustratorを使うグラフィックデザインが入っています。

Designer’s Designer

私もこのサイトをやってみて初めてちゃんとwebをがっつりいじってますが、やはりすぐに反映されるのと動きがある部分は楽しい(クライアントが自分というのもある)です。かっちりしたものをDTPで作る楽しさもありますが、結局はツール関係なく、質の高いグラフィックデザインをいかに汎用性を持ってwebなり紙なりに合わせて作れるかが、デザイナーの質となっていくのではないでしょうか。難しいしエラそうですが「〇〇デザイナー」を超えた、デザイナーからも一目置かれるようなデザイナー「Designer’s Designer」を目指すのが良いのかもしれません。

もし何かデザインの素材のお役に立てば